クラシカルな要素を強めたチルドレン・オブ・ボドムの2ndアルバム。
前作で見せたブラックメタル的な暴虐性はだいぶ影を潜め、クラシック色を強めている。
チルボドの中で一番クラシカルで疾走感を感じさせるアルバムだ。
メロデスというより、もはやクラシック・デスメタルと形容した方がいいかもしれない。
実を言うと、このアルバムが私のデスメタルデビューなのである。
某レビューサイトに「デス声だからという理由で聴かないと絶対に後悔する」みたいに書かれていて、背中を後押しされたわけだ。
オープニングナンバー#01を聴いた時の衝撃は今でも忘れられない!!劇的なイントロ、圧倒的なスピード感、ソロ、どこをとっても素晴らしい名曲である。
煌びやかなKeyの音色が美しい#02は、メロディ派のツボを心得ている。
終盤になるにつれドラマチックに展開していく#03。
スピードを落とし聴かせるタイプの#04は、デスメタルとは思えないキャッチーな楽曲だ。
#05もこれまたメロディ指数が半端なく高く、後半の劇的なソロは必聴といえるだろう。
ここまでの畳み掛けが圧巻の内容だ。
それだけではない、後半になっても、その勢いは決して衰えず、終始聴き手を離さない。
細部にわたるフレーズにまで妥協することなく丁寧に、そして、完璧に作られているのが分かる。
聴きごたえのあるヤンネ・ウィルマンによるテクニカルなKeyの速弾きが光る名曲#08は、前作「Something Wild」の日本盤ボーナストラックとして収録されていたものより音質が向上している。
「Hatebreeder」には、名曲しか収録されていない。
全てのヘヴィメタルリスナーにおすすめしたいアルバムだ。 |