ピート・シルク率いるジャーマン漢ヘヴィメタルバンドの4thアルバム。シルク姉さんではない。
2ndアルバム「ユニフィケーション」では、ヴォーカル部分に比べ演奏の音がクリアすぎてイマイチ迫力に欠けていたが、この点は改善されている。
本作「コンディションレッド」では、エッジの聴いた重たいリフを軸に、少々暑苦しさを感じる正統派メタルを聴かせてくれる。ピートは相変わらず漢臭いパワフルな歌唱だ。これまでの延長線上にあたるアルバムと考えてよいだろう。
デビュー時から一貫して自分たちのスタイルを貫く姿勢に強い「信念」のようなものを感じた。
その結果生まれたとも言える、#01、#03、#08などはアイアンセイヴィアーの代表曲にもなり得るだけのインパクトがある。
ソロではドイツのバンドらしい哀愁を感じさせるが、全体的には重低音を利かせガツガツとスピーディに展開していく。
他にも、王道の正統派メタルでサビメロをつい口ずさんでしまいそうな#02、ドラマチックな#12あたりも見逃せない。
ピート・シルク=プロデューサーというイメージが強すぎ、アイアンセイヴィアー自体あまり評価されていないように感じるが、もっと評価されていいバンドのはずだ。
曲数減らしてもう少しコンパクトにまとめた方が良かった気もするが、漢臭いパワーメタルを聴いている層にはおすすめ出来る内容となっている。 |