イタリア出身のメロディック・スピード・メタル・バンドARTHEMISの日本デビューアルバムです。
スピードにこだわった楽曲、テクニカルなツインギター、デスメタル並に速いツーバス、といったところが聴きどころで、ソロでのツインギターによる熱いバトルは若さ溢れるパワーを感じる。
Voはハイトーン部に関して、不安定さを露呈しており、線の細さが目につくが、基本的にはそこそこ安心して聴けるレベルだと思います。ただ、淡々と歌ってる感じで、聴いていてダレてしまうところは改善の余地ありかと。粗削りだがバッキングは持ってる力量をこれでもかと披露してるのに対し、一本調子で歌ってるVoとの温度差のようなものが感じられる点が残念だ。
曲作りに関してはなかなかセンスを感じさせるので、各々がこのまま成長してくれれば、将来的に化ける可能性を感じさせる。
イタリアというと仰々しいシンフォニック･ヘヴィメタルを想像しがちだが、アルバム「THE DAMNED SHIP」を聴く限り、ジャーマンメタルの要素を強く感じさせる音楽性であることがわかる。
テクニカルなスピードメタルが好き、かつ、B級臭さプンプンでも大丈夫というメロスピリスナーなら聴いて損はないと思いますが、逆に言うと、それ以外の方は手を出さない方が無難かもしれません。
今後の成長が楽しみなバンドの一つだ。
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